歯が命の日 8月1日

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マスクを外す機会が増えてきた今、歯の黄ばみや口元が気になる方も多いのではないでしょうか?そこで日本経済新聞社メディアビジネス イベント・企画ユニットは、働く女性に大人気の「歯が命の日」恒例スペシャルセミナーを東京会場及びオンラインにて初のハイブリッド開催(協賛・サンギ)。

「むし歯ゼロ」の料理愛好家 平野レミさんをゲストに迎え、歯科医師とともに食やオーラルケアについて語っていただきました。

料理愛好家

キラキラ! 楽しくおいしい毎日へ

平野 レミ氏 (料理愛好家・シャンソン歌手)
主婦として家庭料理をつくり続けた経験を生かし、「料理愛好家」として活躍。”シェフ料理” ではなく、”シュフ料理” をモットーに、テレビ、雑誌などを通じて数々のアイデア料理を発信。また、講演会、エッセイなどで、明るく元気なライフスタイルを提案している。

 ──レミさんはむし歯ゼロと伺いました。

 私ね、歯医者さんに行ったことがないんですよ。痛みとか、しみたこともない。実は昭和天皇が生まれたとき、私の祖母が乳母としておっぱいを差し上げていたんですって。わが家の過去帳から健康家族と認められたそうです。だから、9人いる母親のきょうだいは皆入れ歯にならなかったんです。


 ──そんなレミさんが料理好きになったきっかけは。

 家にトマトの畑があって、学校から帰ってくるとむしって食べるの。で、トマトで何かつくりたいなと思って台所に行ったらチーズやピーマンがあった。それでグラタンをつくったらおいしくて。お料理ってなんて楽しいの、って。以来ずっとお料理好き。

 ──それで、面白くて素敵な料理をつくられるように。

 お料理って、とても幸せな気持ちになれる。つくって楽しいし、いい匂いもするし、ジュージューいい音も耳に入ってくるし、目でも楽しめる。五感で楽しめるのはやっぱり料理だと思うのよ。それでのめり込んで、どんどん自分流のものをつくっていくの。

  ──今日は働く人が簡単につくれて、歯にも良いレシピを教えていただけますか。

 まず「のりのりパスタ」ね。水3カップとだしパックを火にかけ、ぐらぐらってしたら、1.4mmのパスタ140gを膝でバチッて半分に割って入れ、のりも全形3枚バサッと入れるの。フタをしてパスタが汁気を吸いとるまで時々混ぜながら煮たらフタを取って水分をなくし火を止めてバターとしょうゆを入れて混ぜる。食べるときに三つ葉やゆずこしょうとかを入れたらすごくおいしいです。

▼平野さんのおすすめメニュー「じゃこチン丼」

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 2個目が「じゃこチン丼」。ちりめんじゃことごま油をよく混ぜて、2~3分ぐらい電子レンジでチンするの。少し待つとカリカリになるから、粉さんしょうを加えて温かいごはんにのせるだけ。簡単ですごくおいしい。冷ややっこやほうれん草のおひたしなどの薬味にしてもいいわね。どちらもカルシウムなどミネラル豊富で、適度に歯ごたえもあって歯に良いですよ。

 ──料理するときに心がけていることってありますか。

 基本的に、私の食べたいものをつくる。ただ、5大栄養素のたんぱく質と炭水化物、脂質、それにミネラルとビタミンは必ず取るようにしてる。思いつきで料理しているようだけど、ちゃんとバランス考えてるのよ(笑)。

高輪歯科 院長

オーラルケアで差がつくエナメル年齢

加藤正治氏

加藤正治氏 (高輪歯科 院長)
1990 年東北大学卒業。歯学博士。98 年、高輪歯科(診療部門)開設と同時にハイドロキシアパタイトによる歯のケアに関する臨床研究を開始。歯科医療従事者を対象にした講演会・セミナー・執筆活動を国内外で積極的に行っている。診療室では一人ひとりのリスクを分析した「未来の健康」を発信している。

「歯を失うと、歯以外に失うものは?」と聞かれたら、何と答えますか。

 昨年、日本歯科医師会が行った調査ではすべての世代で最も多かった回答が「食事の楽しみ」でした。「食べることに対する意欲」が2位。健康な歯があってこそ豊かな食生活をエンジョイできるというわけです。

 歯の状態は、年齢によって少しずつ変化します。みずみずしい10代の歯も、20代になると大人の歯になり、年を重ねるごとに色やむし歯、歯ぐきの下がりなどが気になってきます。この見た目年齢を私は「エナメル年齢」と呼んでいますが、実年齢に比べて若々しい口元を維持するにはどうしたらいいでしょうか。

 歯の構造は、一番表面が「エナメル質」。半透明で97%がハイドロキシアパタイトという成分でできています。内部の層が「象牙質」。本来は乳白色ですが、神経につながっていて、刺激に対する防御反応が働くことで黄色くなっていきます。歯の色が変わってきたと感じるのは、実はエナメル質ではなく、象牙質の色が黄ばんできているのです。

このためエナメル質を間違ったブラッシングで削って薄くしてしまうと、歯がますます黄ばんで見えてしまいます。さらに着色(色)やひび割れ、隙間、へこみ(形)、むし歯、すり減り(表面)などが加わることで、エナメル年齢がどんどん上がっていきます。

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 大切な歯を守っているエナメル質を若々しく保つために必要なのが「ミネラルトリートメント」です。

 通常、食事のたびに歯の表面からリン酸やカルシウムといったミネラルが抜け出ています。その際、唾液中のミネラルが歯にくっついて修復します(再石灰化)。

 ミネラルトリートメントは、この循環が追い付かない部分を、ナノ粒子のハイドロキシアパタイトを使って意図的に供給していくものです。

 スキンケアをイメージしてください。クレンジングで肌の汚れを洗い流して補給成分を加えて封じ込める。これを歯に置き換え、歯の表面をきれいにしてアパタイトを補給すると歯にツヤが戻り、汚れが付着しにくくなります。

 歯科医院のケアも同様で、歯をジェットポリッシャーできれいにし、アパタイトのペーストを丁寧にぬりこんでいきます。歯をみがくのはあくまでオーラルケアの第一段階。日々の地道なケアを積み重ねていくことで、エナメル年齢は数年後、10年後、大きな差になって表れます。

スペシャル対談

おいしく食べるためにしっかりオーラルケアを

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2023年8月1日発行
日本経済新聞 朝刊
丸の内キャリア塾スペシャルセミナー掲載